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2014/09/17

ここのところAXGPの話題が多い

今回のトピック
・ワイモバイルからもAXGP CA対応ルータ発売
・AXGP CA対応エリア公表
・iPhoneがAXGP対応

前回エントリがほぼ1年ぶりだったにもかかわらず、短期間でAXGPの話題がいろいろ出てきたので、当ブログにしてはすごい頻度での更新がんばりました。

前回「AXGPがCAで下り最大165Mbps」を紹介して、ソフトバンクからルータが出るけどワイモバイルからは出ないのかな?と言ってたけど、やっぱり来ましたそりゃそっすよね。

キャリアアグリゲーション対応のモバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi 305ZT」、10月3日発売|2014年|プレスリリース|ワイモバイル株式会社
http://www.ymobile.jp/corporate/press/2014/0916.html

中身はソフトバンクのと一緒みたい。

で、ソフトバンク版の発売日も決まったのに合わせてか、CA対応エリアも公表されてる。
思ってたより広い。というか地点多い。
こんな煩雑ならマップにプロットしてくれればいいのにと思いながら一応紹介。

4G 下り最大165Mbpsエリア情報 | サービスエリア | 通信・エリア | モバイル | ソフトバンク
http://www.softbank.jp/mobile/network/area/map/4g/165m/

どういう基準でやってるのかよく分からないけど(地元横浜が入ってなくてさみしい)、やる気は見えるのでこの先も期待したいところ。

あと、みなさんごぞんじiPhone 6 / iPhone 6 PlusがAXGP対応っすね。

(引用元)
http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/001/wcp.html#axgp_terminal

ただこちらはCA対応ではなく、下り最大110Mbpsなんだそうな。
端末のかてごりーがうんちゃらかんちゃらで、端末の能力的に20MHz幅までで、20+10MHzのCAの30MHz幅は無理なんだってさ。
せっかくCAはじまったタイミングなのに間が悪いね。

とはいえ、これで一気にユーザ数が増えるのは必至で、
(といっても今でも400万弱あるけど)
(参照)
2014年6月末 契約数|お知らせ|Wireless City Planning 株式会社
http://www.wirelesscity.jp/info/progress/2014/08/20146.html

大量のトラフィックが流入することになるけど、AXGPがそれをどこまでさばけるのかお手並み拝見といきましょう。
AXGPすげえ、ってなってほしいもんだけどどうかなー。

そういえば、時期を少しさかのぼるけど、こんなのもはじめてるらしい。

Yahoo! BB Air | インターネット | ソフトバンク
http://www.softbank.jp/ybb/j/air/

据え置き型のAXGP端末を固定回線がわりに使うってサービス。
こういうのこそ真っ先にCAに対応したほうがいいんじゃないの。
装置でかいから、まだできてない4x4MIMOとかできやすいんじゃないの?
やんないの?どうなの?

2014/08/30

AXGPがCAを開始、最大165Mbpsに

(図の引用元)
http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/001/xgp3.html

開店休業状態となっていた当ブログ、実に約1年ぶりのエントリ。
AXGPについて目新しい話題がほぼなかったこともあり、べつにAXGP専門ブログではないんだけど、なんか書く気にならない日々が続いていた。

その間、XGP規格3.0、3.1が策定されて、3GPP Release 10、11の内容を取り込んでいたりとか、AXGP基地局は着実に増え続けその数52,000超(執筆時点)に達していたりとかはあったけど、これは!ってトピックがなかった。

でも、やっと来ました!
ブログ書きたくなる話題!

タイトルの通り、AXGPがCAを開始し、最大165Mbpsになるそうですよ!!
(参照)
キャリアアグリゲーションの導入について|お知らせ|Wireless City Planning 株式会社
http://www.wirelesscity.jp/info/press/2014/08/20140829.html

WCPには2545-2575MHzの30MHz幅が割り当たってるけど、今まではそのうち20MHz幅しか使ってなかった。CA導入により、残る10MHz幅も使って30MHz幅ぜんぶ使うようになる。
なんで20MHz幅しか使ってなかったかというと、2545-2555MHzは、隣接するN-Starシステムと干渉しないように2014年いっぱい自由に使っちゃダメってなってたから。

だから今回のCAの話も思ったより早いなと思った。
実際、過去に見たAXGPの計画でも、4x4MIMO導入(20MHz幅で220Mbps)のほうが先行して、CA導入はそれより後だったから。
4x4MIMOは、WiMAX2+の状況見てても、端末の開発がまだそうなのでまだまだ先かな。
(参照)
icktty: AXGPの「次の一手」
http://icktty.blogspot.jp/2013/11/axgp.html

ケータイWatchの記事によると「これまで利用できた周波数は20MHz幅だけだった。それが今夏より、30MHz幅全てを使えるようになった」とのことなんで、利用制限が早めにとけだしたってことなんかね。
(参照)
ソフトバンク、下り最大165Mbpsのモバイルルーター「Pocket WiFi 303ZT」 - ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20140829_664286.html

ふーんと思って試しに2545-2555MHzで基地局免許情報を検索してみたら、4,000局程度ヒットした。
それだけ実際にもう基地局があるかまではさすがに定かではないけど、なんとなくもう試験運用くらいは開始してそうな雰囲気だな。
(参照)
総務省 電波利用ホームページ | 無線局等情報検索
http://www.tele.soumu.go.jp/j/musen/index.htm

9月以降開始で順次拡大とアナウンスされてるけど、これからどう展開されていくか要注目ですな。

話題がなくてしぼんでたAXGP熱がちょっとだけ盛り返した話でした。

ところで。
CA対応製品はいまのところ、上に出てきたソフトバンクのモバイルルーターだけしか明らかになってない。
Pocket WiFiと言えば、これまでは、ワイモバイル(旧イーモバ)の看板商品で、ソフトバンクもそれに乗っかってた感じだったけど、今回はワイモバイルからは出ないのかな。そのうち出るのかな。

それと、最近ソフトバンクは日米共同スマホとかやってたけど、ルーターはそういうのやんないのかな。
米Sprint(の傘下Clearwire)は、WCPよりももっと大量に2.5GHz帯を保有してるから、CAやるんならそっちのほうがもっと派手に出来ると思うんだけどなー。

2013/11/17

AXGPの「次の一手」

このところ、AXGPについて特に目新しい話題がない。
だから特にブログネタもない。
…のだが、前回から間があいちゃいすぎてさみしいので、現時点の情報からAXGPの「次の一手」について考えてみる。

以前も取り上げた、2.5GHz帯の追加割り当てに対する申請計画値を改めて見てみよう。
AXGPが追加割り当てに落選してしまったのも以前取り上げた通り。
なので、この計画から追加割り当て部分の話を取っ払ったものを、実際のAXGP推進計画と考えていいんじゃないか。
出典:
http://www.soumu.go.jp/main_content/000240957.pdf
(赤部分は筆者記入)

まず(1)の部分。
2013年度末でのAXGP基地局数は54,000局強とのこと。
これは、先日実施されたソフトバンク冬モデル発表でのプレゼン資料でも触れられてて、計画通りに推進してることは間違いなさそう。
出典:
http://cdn.softbank.jp/corp/set/data/group/sbm/news/conference/pdf/material/20130930_01.pdf

次に(2)部分に注目。
高度BWA相当の基地局数もほぼ同じ値になってる。
つまり、基地局については、2013年度末においてほぼ全数が高度化されている計画。
高度化は、以下にある通り、4x4 MIMOなんかを導入し通信速度を向上させることを指す。
出典:
http://www.soumu.go.jp/main_content/000240957.pdf
(赤部分は筆者記入)

計画通りなら、2014年4月には、下り最大220Mbpsのサービスが始まる。
それも、一部エリアからではなくて、AXGPエリア全域で、ということになる。

そんな4x4 MIMO導入とかいってるけど実現できんの?

基地局ベンダHuaweiの記事によると、
同ネットワークには、SFN(単一周波数ネットワーク)や4x4 MIMO(多重入力・多重出力)、 ~途中省略~ など、各種先進技術を採り入れたファーウェイのソリューションが採用されています。
出典:
http://www.huawei.com/ilink/jp/about-huawei/newsroom/press-release/HW_141771

…とのことなので、基地局装置は最初から4x4 MIMOに対応してる模様。

さらに、ソフトバンクのLTE-Advanced TDDの実証実験は、既存のPHS/AXGPアンテナに装置を「置きポン」して実現できていると言う。
出典:
http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/topics/LTE_advanced/LTE_advanced.html

周波数帯に違いはあるが、技術的には同等のものの話。
つまり、基地局装置もアンテナも通信路や周辺システムにおいても、高度化AXGPとしての4x4 MIMOでの下り最大220Mbpsの実現は、完全にReady状態になっている。

というわけで、AXGPの「次の一手」は「AXGPエリア全域での下り最大220Mbpsサービスの開始」であり、技術的にはもう完成しきっており後はいつ発表するかというタイミングの問題だけの状況だ、と考えてよいだろう。

ちなみに、冒頭の写真は、2013年12月以降対応予定の、AXGP対応WiFiルーター 301HW。
出典:
http://www.softbank.jp/corp/group/sbm/news/press/2013/20130930_03-page_07/

今回の内容とは直接は関係ないが、発売時期とか考えると、ひょっとして220Mbps対応第一号機器として出たりして?
などと妄想してしまう。
まあ、ないだろうけどさ。


2.5GHz帯の追加割り当てがUQに決まり、いよいよWiMAX2+のサービスが開始されそちらにばかり注目が集まっているが、今後の展開に関しては、当面、AXGPから目が離せそうにない。楽しみ楽しみ。

2013/07/27

2.5GHz追加割り当てもらえなかったAXGP(と、ついでに、割り当てされた WiMAX2+)の展望

えー。
2.5GHzの追加割り当てが、正式に、UQのWiMAX2+に割り当てられることに決まった。
参照:総務省|広帯域移動無線アクセスシステムの高度化のための特定基地局の開設計画の認定
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02kiban14_03000318.html

AXGP応援団員を自認する自分としては、率直に、
と て も 残 念 で す
orz

正式決定前に一部報道が出たり、その直後に急遽臨時で審議会開催が決まったり、孫社長が総務省に怒鳴り込んだりとゴタゴタしてたけど、そのへんはとりあえずスルーで、割り当てが決まって今後AXGPとWiMAX2+がどうなっていくかを見てくよ!

今後のことは前回までにもいろいろやってたけど、上に書いた総務省発表資料の中にとても分かりやすい情報が。

なので、これを参考に、前回書いた勝手ロードマップをいろいろ手直しして、っと。

えっと、速度は下り:上り=3:1(現状のAXGPの上下比率)で想定したけど実際どういう比率にするかで変わってくるし、その他ぜんぶ個人の解釈なので、正確かどうか定かでないことはご承知置きで。

■WiMAX2+
2013年10月:追加の20MHzを使用し下り最大112.5MHzのサービスを開始。この時点の人口カバー率は不明。たぶんごく限られた地域のみの試験サービス的なものなのでは。

2014年3月:上記を高度化し下り最大225Mbpsのサービスを開始。人口カバー率21.5%。

この間、既存のWiMAXはそのままの形で手付かずで残る模様。
そのため従来WiMAX端末では従来通りのサービスを受け続けられるっぽい。

でも、従来WiMAX端末はWiMAX2+網には接続できなそうなんで、従来端末が恩恵を受けるということはなさそう。
WiMAX2+端末は、TD-LTE+WiMAXデュアルモード端末になるんだろうなー。
参考:icktty: WiMAX2.1に対する誤解
http://icktty.blogspot.jp/2013/03/wimax21.html

2015年9月:既存WiMAX30MHzのうち20MHzをWiMAX2+化、計40MHzで下り最大450Mbpsのサービスを開始。人口カバー率は90%程度と推定。

既存WiMAX10MHzは残す模様。既存WiMAX端末もその期間中使えるのかな?

2018年3月:最終的に全50MHzでWiMAX2+、下り最大1Gbpsを超えるものになりそう。

■AXGP
まず、前提として、すでに20MHzで下り最大110Mbpsのサービスを提供中。
現在の人口カバー率は推定50%ほど。
注:人口カバー率は新基準の500mメッシュ方式での推定値。上記および以降も新基準の値。ちなみに旧基準の役所カバー方式だと92%達成ずみのはず。基準が変わったのは、総務省が、前回新規割り当て時は旧基準で、今回割り当てでは新基準で報告しろ、って言ったから。ややこしいなあ。

ほんで、総務省資料にあった計画から、追加割り当て見込み分を単純に除外して考えるとこんな感じになった。けど、割り当てもらえなかったから、計画見直されるかもしれないけどとりあえず。

2014年4月:サービス中の20MHzを高度化して、下り最大225Mbpsのサービスを開始。人口カバー率は76.3%。

2015年10月:2014年まで利用制限があった10MHzを利用、計30MHzで下り最大675Mbpsのサービスを開始。人口カバー率は90%程度と推定。

■個人的感想
こうやって比べてみると、2015年までは、速度面でもエリア面でもAXGPが先行していくように見える。
なので、今回の追加割り当てでできた保有帯域の差ほどは、WiMAX2+が有利とはすぐにはならなそう。やっぱ既存WiMAXの扱いが難しい感じになってる。

でも、その先は、保有帯域の差でWiMAX2+が断然有利。2018年を見るとその差はもう決定的じゃね?

そう考えると、AXGPがいろんな意味でガーッとダッシュしないと生き残りは難しそう。大げさかな?
ともかく、今後は今まで以上に動向から目が離せないことになりそうで、どうなるにせよ楽しみではある。

以上でした。

2013/07/14

AXGP(と、ついでにWiMAX2+)の勝手ロードマップ

前回記事で紹介した開設計画から、勝手に、AXGPとWiMAX2+のロードマップ風なものを作ってみた。


前回記事で紹介した開設計画ってのは以下の表。

(出典:http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02kiban14_03000315.html

この表から読みとった内容は以下。

●UQ WiMAX2+の計画
UQに希望通り20MHz追加割り当てされた場合の計画はこんな感じ。

2014年3月:
・追加20MHzにWiMAX  Release 2.1 Additional Elementsを導入してサービス開始
・20MHz幅で2x2MIMOだと、高度BWAの要件らしい下り150Mbpsを満たせないので、おそらく4x4MIMOを導入するのではないかと思われる
・ 4x4MIMO導入時の理論値は下り225Mbps
・人口カバー率は21.5%

~2015年9月:
・既存WiMAXの30MHzは、何もせず当面は並行運用
・2015年3月くらいから、既存WiMAXを停波しWiMAX 2.1 AEに切り替えていくものと推測

2015年9月:
・既存30MHzでもWiMAX 2.1 AEサービスを開始
・8x8MIMOの導入を仮定すると、計50MHzで理論値は下り1Gbps超
・人口カバー率は90%程度と思われる

なお、総務省資料は平成何年で書いてあるが、個人的に分かりにくいので西暦で書いている。
速度については以下を参考にした。

(出典:http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/001/xgp3.html

●WCP AXGPの計画
WCPに希望通り10MHz割り当てられた場合の計画はこんなん。

2014年4月:
・既存AXGP 20MHzを高度化してサービス開始
・4x4MIMOで想定すると、理論値は下り225Mbps
・人口カバー率76.3%

2014年10月:
・追加10MHzについてもサービス開始
・計30MHzで、理論値は下り337.5Mbps
・人口カバー率は80%程度と思われる

2015年中?:
・既存帯域のうち2014年まで利用制限ありの10MHzについてもサービス開始
・計40MHz、8x8MIMOを仮定すると、理論値は下り900Mbps
・人口カバー率は90%程度と思われる

●注意事項
つっても、あくまで個人的な理解の範囲で、仮定とか想像とかが入った話なんで、信用度は保証の限りではないっす。まあ眉に唾つけながら聞いてくれれば。(笑)

あと、実際には、両方ともが希望通りに追加割り当てもらえるわけじゃないから、どっちかだけ計画通りにできて、どっちかは計画通りにはできないんだけど。

WCPが追加もらえない場合は想像つきやすいよね。
2014年10月の追加分のサービス開始がなくなって、最終形が計30MHzになるってだけだからたぶん。

けど、もしUQがもらえなかったらどうするんだろう。
中途半端に10MHzもらってもなんともできないだろうから、既存WiMAXの一部を前倒しで転用するとか、大幅な計画変更が必要になりそう。

総務省の判断が待たれるところです。

2013/07/11

最近の動向に見るAXGPの「本気度」

いやー、暑い!猛暑!
いつもより汗だくでお届けしております。

そんなこたさておき、2.5GHz追加割り当ての申請受け付け結果が公開されとりますよ。

総務省|広帯域移動無線アクセスシステムの高度化のための特定基地局の開設計画に係る認定申請の受付結果の電波監理審議会への報告
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02kiban14_03000315.html

その別添資料に興味深い内容があったんで、以下その感想。

まず注目ポイントは、人口カバー率が新基準というか500mメッシュになっていること。以前は役所と支所を云々だったはずだけど、今回から変わったみたい。

それをふまえて表の下の方の「指定済周波数基地局」の今年度の値を見ると、現時点での(新)人口カバー率がなんとなくわかっちゃう。

WiMAXは今年度末で約22,000局で86%。
局数は現時点と大差ないっぽいんで、現時点で86%くらいなんだろう。

AXGPは今年度末で約54,000局で77.3%だそうな。
局数は現時点では約34,000のはずだかから、単純に割合で考えると50%いってればいい感じ?えらい乖離するもんだね。
つーか、つーかさ、今年度中にあと20,000局も建てよりますか?!そっちがびっくりだわ。

ほんで、その横の「高度BWA基地局相当」が、既存周波数分の基地局をどんだけ高度化しますかってことみたいなんだけど、その値が両者好対照でおもしろい。

WiMAXは来年度までゼロ。
これは、以前触れたように、追加導入しようとしている「WiMAX Release 2.1 Additional Elements」(=TD-LTE)が従来WiMAXとは互換性がないんで、従来とは別に追加割り当ての周波数だけで展開するって話を裏付けてる感じすね。ほとぼりが冷めたら既存周波数分を従来WiMAX→WiMAX 2.1 AEに移行、ってな計画かな。
(参照)icktty: WiMAX2.1に対する誤解(http://icktty.blogspot.jp/2013/03/wimax21.html

AXGPは、今年度から、いきなりほぼ全数が高度化するみたい。
ほんとか?という感じはするけれども。
最近XGPバージョン3規格が策定されて、ARIBの規格会議も通ったみたいだけど、基地局ソフトウェアのアップデートでなんとかなるんかな。

んーで表の上のほうの値が、追加割り当ての周波数でどうしますか?って計画になってる模様。

WiMAXは今年度から7,000局超建てるみたい。
でもそのうち高度BWAが半数くらいっていうのがよくわからない。
追加割り当て分もちょいちょい既存WiMAXに使うんすかね。

AXGPは今年度はゼロと、こちらもまた好対照というか。
AXGPとしては、手持ち30MHzのうち10MHzの使用制限が2014年まであって使ってないんで、その解放に合わせた計画になってるのかも。

全体を見ると、最終的に、

WiMAXは追加分と手持ち分の局数が同じになってるんでどう見るのが妥当か難しいけど、約38,000局、人口カバー率96.8%が完成形ということなのかな?最終的には1局から既存と追加の合計50MHz吹くの?やっぱりどう見るべきかわからん。

AXGPは、追加分で21,000局、既存分は約66,000局で、人口カバー率95.7%で完成形かな。分けて書いてあるのは、高トラフィック地点に重点的に重ねていきますよってことなんだろう。たぶん。
つーか、またつーかなんだけど、全部で約87,000局もいくんかい?!まじか?本気か?あ?というのが、全体を通した一番の感想なんすけど。
ウィルコムから引き継いだロケーションがあるから、確かに不可能じゃないんでしょうけども。
まさかそんなに。えええ(真顔)。そんな感じ。

で、補足。
さっき挙げたXGPバージョン3規格について、XGPフォーラムのHPで紹介されてる。
XGP version 3, Enhancement XGP, AXGP
http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/001/xgp3.html

キャリアアグリケーションとかの、3GPP Release 10、いわゆるLTE-Advanced世代の機能を追加したんだそうな。
追加割り当てもらえたとして、手持ちと合わせて40MHzになって、このページにある内容によると、8x8 MIMOで900Mbps(!!!)ということらしいっす。
ぼかーん

そうそう、そういや、宮川氏が以下のようなことをつぶやいてた。

「Wireless City Planningにて、2.5GHzの免許申請を致しました。下り速度740Mbpsを近未来実現します。TDD技術のパイオニア Willcom軍団。継続は力なり。日本のモバイルブロードバンドを世界一に…を合言葉に頑張ります。#willcom」
http://twitter.com/miyakawa11/status/349188505907367936

速度がちょっと違うけど大体符号するね。
AXGPないがしろ説とか見かけるけど、ここまで見てきたら、本気度はすごい高いなあと。期待やわくわくを通り越して「怖っ!!」とか思っちゃうくらいに本気だなあと思わずにいられない毎日です。

2013/05/12

AXGPのこれまでとこれから

うぇー、なんか疲れたなあ…


冒頭からすんません。
このところ、AXGPの情報を追ってると、ネガティブ方向の情報がすごく目に付くんだよね。
それだけ注目度が上がってきたっちゅーことで、もちろんプラスもマイナスも含めて情報は情報なんだけど、悪いほうのは特になんだかなあというのが多い。純粋な評価じゃなくて、何か別の動機に基づいてるようなやつ。
そういうのは言葉遣いは下品だし、やたら攻撃的だし、本当の「悪い」情報なのかいわゆるヘイトスピーチ的なものなのか分かんないし、にじみ出る悪意にあてられてすっごいゲンナリする。

ほんとウンザリなんだけど、気分を変えていきましょう!

SoftBankの2013夏の新機種発表があって、なんかやたらAXGPについて強調してた。
内容は知ってるというかすでに公表ずみのことばっかりで、前からSoftBank 4Gとして対応機種も発売ずみなのになんで今?って感じ。

それで急にAXGPへの注目度も上がってきたのかな?ということもあるので、これまでの経緯をサラッとおさらいしてみよう。

当初、WILLCOMが開発したXGPは、WILLCOM自身が展開していく計画だった。
しかしWILLCOMは経営が思わしくなく、会社更正法により再建を目指すこととなり、SoftBankが出資するとともにXGP事業はWILLCOM本体から分割され、新たにWCP(Wireless City Planning社)が設立された。
それと前後してXGP規格は高度化され、TD-LTEと完全互換を持つに至った。これが現在のAXGPである。
AXGPはWCPにより展開され、SoftBankはAXGPをMVNOでSoftBank 4Gとしてサービス展開。 2013/3月には、全国カバー率92%(政令指定都市を100%カバー)と、当初展開計画を実現した。

だいぶはしょったけど現時点までの経緯はこんなところ。

んで、この経緯について、SoftBankが札ビラでWILLCOMからXGPを奪った。AXGPは名ばかりで、別規格であるTD-LTEに差し替えられた、という話が流布されちゃってる。
でもそれって、はっきりいってただの風評だよね。
WCPでAXGPを推進してんのは、近氏をはじめとする、元WILLCOMで旧XGPを推進してきた人たちだし、事業にも体制にも規格にも連続性があるもん。
煮え湯を飲まされてXGPを捨てざるを得なかったとかいう説もあるけど、そう確信できるような話は見聞きしないし、確証はないというのが現状の認識。
なら、WILLCOM時代から培った変態的技術力で、TD-LTE100%の互換性をXGPに持たせることに成功した、って説でもいいよね。
どっちも推測だし信じたいほうを信じれば良いという話でしかないから、自分としては断然後者を信じたい。WILLCOM大好きでWILLCOM時代からXGPに期待し応援してきた自分としては。

さて、直近の状況としては。
上で書いたSoftBank発表会でのAXGP推し推しの話は、Sprint買収へのアピールって面もあったのかな。
Sprint子会社のClearWireは、同じ2.5GHz帯を持っててそこでTD-LTEを展開することを表明ずみ。
そこにAXGPのいろんなノウハウが役に立つよ、と。
AXGPの設備はHuawei製が多くて、アメリカからHuawei排除されたけど?ってのもあるけど、こないだの決算説明会のあとの英語プレゼンで孫社長が「他ベンダのを使う、既設設備も交換する」って言ってたから問題なし。
ん?既設設備?もう入り込んでなんかやってんすかね?
まあ、ライバルのDishがいろいろとしょぼいんで、買収は成功するんじゃないかなー。
そしたら、TD-LTE≒AXGPの採用が広がってスケールメリットが出てくる。

スケールメリットといえば、ChinaMobileも2013年中に複数都市で展開を開始するそうだし、台湾FITELなんかははっきりとXGPを採用するっつってるしで、どんどん広がっていくことはもはや確定事項で、WCPにとってもメリットが享受できそう。いいですな。

そういや、最近の技適で、京セラのAXGP+3G+PHSな端末が通過したって話もあるね。
いよいよWILLCOM CORE 4G(仮称)(←勝手に(笑))スタート?!
構成的にスマホだけど、個人的にはAXGP対応PORTUS後継希望です!ぜひよろしく!

で、これからの話。
XGP ForumではすでにXGP3.0規格が出来上がってるみたい。内容がまだ公開されてないからよく分かんないけど、「WG Joint Meeting with TDIA」(http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/topics/2013_Joint_Meeting_with_TDIA/2013_Joint_Meeting_with_TDIA.html)によると、
新仕様XGP3.0(TR: Technical Reference)が審議・承認されました。新しいドラフト仕様V3.0は、キャリアアグリゲーションに関する仕様、およびTWGメンバーによって提案された独自機能が含まれています。
ってーことで、CAについては総務省の委員会でもやってたし、近いうちにARIBの規格会議にのって正式に改訂されることになるんだろう。
CAといえばLTE-Advancedの仕様。これで名実ともに4Gになっちゃうね。
つっても、CAするにしても、今持ってるうち使ってない10MHzは2014年いっぱい使えないし、追加割り当てももらえるかどうか、もらえるとしてもいつかよく分からないので、すぐにははじめらんなそうだけど。

ほかにも、WCPがリクナビでAXGP関連で求人してたり(SoftBank Mobileとして募集、WCP出向だそう)、開設計画を達成した3月以降もWCPのHPによるとメンテナンス作業をかなり頻繁に実施し続けてたり、基地局数の増加ペースは全然衰えてなかったりと、AXGPに対する本気のやる気みたいなものがひしひしと伝わってくる。
ますます今後の展開に期待!

とりあえずAXGPのこれまでとこれからはこんな感じでした。

2013/03/24

AXGPの最近の動向など、の続き

前回の続き。

WiMAX2.1を取り上げたときの最新の総務省の会議資料によると、UQがTD-LTEをWiMAXに入れようとしている一方、WCPとしてはBWAのさらなる高度化としてキャリアアグリケーション(CA)の検討をしている様子。


出典:
総務省|情報通信審議会|情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等高度化委員会 BWA高度化検討作業班(第14回)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/keitai_koudoka/bwa/02kiban14_03000259.html

CAと言えばLTE-Advancedの要素技術。
AXGPでは割り当て30MHzのうちまだ20MHzしか使ってない(あと10MHzは来年くらいまで使えない)んで、この残り10MHzを使いこなす上でCAは必須だろうからねえ。少なくともそこまではやる気まんまんなんだろう。

ほいで、LTE-Advancedつながりでこんな情報にも注目。

LTE-Advancedに向けたドコモの技術開発とは - ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20130322_592851.html

技術動向として大変興味深い内容だが、特に以下の記述が気になった。
C-RANとは、Centralized Radio Access Network、つまり携帯電話の通信ネットワークのうち、基地局と携帯電話を繋ぐ無線部分を1カ所にまとめて制御するというもの。複数のアンテナ(子局)でサービスエリアが作られ、それらの制御を別の場所にある制御装置(親局)が行う。
これってAXGPが言ってる「クラウド基地局」そのものだよね?
LTE-Advancedの要素技術のベースとなるアーキテクチャが、AXGPではもう実現できてるんだなー。なんか感慨深い。

もいっこLTE-Advancedつながりで。

ソフトバンク、LTE-Advanvedに向けた基地局間協調伝送技術を披露 - ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20130221_588829.html
実験で用いられた基地局同士は、IPネットワークを利用するX2インターフェースで接続され、分散基地局制御構成となっている。時刻の同期はGPSを利用する。従来の、基地局を集中させ光ファイバーでアンテナと接続する集中基地局制御構成では、ほかの集中基地局が制御するクラスタとの間にクラスタ境界ができ、クラスタ間の協調制御が行えないなどの問題があったという。X2インターフェースでは、協調が必要な基地局を動的に変更でき、クラスタ境界も発生しないほか、協調制御効果自体も低下しないとしている。
ほほーう。
AXGPクラウド基地局の弱点を解消してくれるわけですな。
確かに、クラウド基地局を最初に聞いたとき、クラスタ境界どうすんだっていうのは個人的に疑問に思ってた。うん。いいね。

蛇足的な話をすると、冒頭で紹介した総務省の会議の、WCPからの出席者は上村治氏。ウィルコム時代にXGPを推進してた人。

参考:
ASCII.jp:次世代PHS「XGP」、どこが魅力か? ウィルコム担当者に聞く
http://ascii.jp/elem/000/000/429/429383/

さらに上村氏は、現在はソフトバンクでも技術部門の役職についてるみたい。

参考:
ARIBニュース868号
http://www.arib.or.jp/osirase/news/868-1.pdf

なので、このソフトバンクの実験も、たぶんウィルコム由来AXGP経由の技術が入ってると思うの。
いわゆるシナジー?

ソフトバンクに利するのが気にくわない人も多いと思うけど、この際そんなちっちゃいことは忘れて、無線通信技術の発展をみんなで祝いましょうよ。ねえ。

というわけで、AXGPの今後がますます楽しみな今日この頃です。

AXGPの最近の動向など

個人的興味から、ずっとAXGPの情報を追っている。
ここ何回かWiMAX2.1を取り上げたのも、AXGPとの絡みがあったからこそ。
そんなAXGPの最近の話をまとめてみる。

まずはやっぱりこれ。

AXGPの全国人口カバー率が今年度の計画92%を達成~政令指定都市の人口カバー率は100%に!~|お知らせ|Wireless City Planning 株式会社
http://www.wirelesscity.jp/info/press/2013/03/20130322.html

計画通りに達成ということで、とりあえずめでたい!
高トラフィックのオフロードがメインの用途で、あまねくエリア展開するつもりはないんだろうけど、今後も拡充していってほしいすな。

そういえばこんなのも。

メンテナンス情報|お知らせ|Wireless City Planning 株式会社
http://www.wirelesscity.jp/info/maintenance/

3月に入ってメンテナンスの勢いがすごい。
計画達成に向け必死だったのかな?
3/21に計画達成って言ってて、3/21以降のメンテナンス予定も積まれてるから、計画達成だっつってピターっとやめちゃうことはなさそうだね。

そういや、3月に入ってからAXGP速度低下とか話題になってたな。
このメンテナンスと関係あるのかな。
そういう悪評ってあっという間に広がっちゃうんだよね。喜んで広める人が結構いるみたいだから(呆)。一時的なことでもう回復してるらしいけど、だからって悪評広めた人が「回復ずみっす」っていちいち訂正してくれるわけもなく。
だからもしメンテナンス作業と関係あるんだったら、悪評たたないように抜かりなくやんなよー。って思った。

メンテナンスで思い出したけど、実際そのへんやってる技術者の話が紹介されてる記事がちょっと前にあったなあ。

ソフトバンクが注力する超高速ネットワーク構築舞台裏|【Tech総研】
http://next.rikunabi.com/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=002375

みんなウィルコム→WCP出向なのか。
人も技術も、ウィルコム時代から脈々と受け継がれてるんだなあ。

ウィルコム時代のXGPはエリアを限定したサービス止まりだった。WCPになってから、AXGPへと技術を高度化させ、昨年ようやくそれを全国サービスとして世の中に出すことができた。それまでの苦労がもしかすると報われないかもしれない、という危機感をウィルコムのエンジニアたちは感じていたのだ。「AXGPとして新たに展開すると聞いたときは、否が応でも私たちのやる気は高まりました。同時に、商用サービスとしての責任感をずしりと重く感じました」

…だってー。
個人的にAXGPに興味津々なのは、なんつってもウィルコムが好きだからなのよね。
体制は変わっても、こういう経緯があるんだから、ウィルコム好きとしてはAXGPを応援していくしかない!がんばれえー。

まだ書きたいことがあるんだけど、長くなりすぎそうなんで一旦区切るか。
続きはまた次の機会に。

2013/03/17

WiMAX2.1に対する誤解

前々回前回
「WiMAX2.1とAXGPの技術的条件が同じってわっかんないな~」
ということを書いた。

けど、その話には誤解があったというか、理解があいまいになってる部分があった。

まず
「WiMAX2.1は従来WiMAXとTD-LTEとに互換性がある規格である」
これは正解。
でも、
「WiMAX2.1であれば、従来WiMAXともTD-LTEともつながる」
これが必ずしもYesじゃない。ここの理解があいまいになってしまってた。

どういうことかを以下に書いていく。

前々回、前回と取り上げた総務省の会合の続報が公開された。
総務省|情報通信審議会|情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等高度化委員会 BWA高度化検討作業班(第14回)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/keitai_koudoka/bwa/02kiban14_03000259.html

前回まで疑問に思っていた「WiMAX2.1とAXGPとは技術的条件が同じ」が正式に認められた様子(正確には「AXGPがWiMAX2.1を含む」ということらしい)。
掲載資料を見ると、従来WiMAXとWiMAX2.1との干渉検討とかやってたりとか、従来WiMAXとWiMAX2.1とでは技術的条件がイコールでも包含関係でもないとか、疑問は深まる一方。
わからないわからないと資料を二度見三度見してて、はたと気づいた。

規格名としての「WiMAX Release 2.1」と、
TD-LTEと互換性がある規格「WiMAX Release 2.1 Additional Elements」とは
別物なのね?

ここを混同してたからわかんなかったんだと、やっと理解した。

後者のWiMAX2.1AEは完全にTD-LTEそのものな規格で、前者のWiMAX2.1は従来WiMAXとWiMAX2.1AEをひっくるめて総称した規格名なのだ!!

で、前回まで疑問視していた部分は「WiMAX2.1AEはAXGPに含まれる」という話であって、言い換えると「TD-LTEはAXGPに含まれる」という話になって、そう考えるとそりゃそうだという話でしかなかった訳。
混同して、「(従来WiMAXとの互換性を含めた)WiMAX2.1がAXGPに含まれる」って言ってるのかと誤解しちゃってたから理解不能になってしまっていたのであった。

今回の資料中にある以下の図に、明確に示されてる。
この図、前も見たことある気がすんだよなー。
でも理解しきれてなかったなー。こんなにはっきり示されてんのに。
あああ。


なんかいろいろすみません。

そう考えると、
UQは手持ちの30MHzをWiMAX2.1にマイグレーションすればいいじゃんと個人的には思っていたけど、上記理解のもと解釈するとそれは「既存WiMAXの帯域を削ってあいたところにTD-LTE入れろ」ってことだから、まあそりゃ無理だよね。
現状のWiMAX網の状態とか、TD-LTEとの間の干渉とか同期とか考えると。
そりゃ追加で20MHzもらって、そこにWiMAX2.1AE(=TD-LTE)だけ導入するしかやりようがないわ。

なので、
従来WiMAX端末はWiMAX2.1網につながるか?
→たぶん、WiMAX2.1網は、WiMAX2.1AEしか展開しないので、たぶんつながりません。

WiMAX2.1端末は従来WiMAX網につながるか?
→従来WiMAXとWiMAX2.1AEと両対応の端末であればつながります。多分そうするんじゃね?

ってー感じですかね。

ほかに同じように誤解してる人なんていないかな?俺だけ?

2013/02/17

UQにはもう期待してはいけないのかもしれない

さて。
WiMAX2+について、総務省の委員会でUQが「特性はAXGPと同じでーす。だから検討しなくても大丈夫でーす」などと言ってるけど大丈夫かね?ということを前回書いた。
http://icktty.blogspot.jp/2013/01/uq.html

その続報的な情報が出てきたので、その流れを追っかけてみよう。
前回ここで取り上げた時点の、次の回の会合についての情報がこれ。

総務省|情報通信審議会|情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等高度化委員会 BWA高度化検討作業班(第12回)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/keitai_koudoka/bwa/02kiban14_03000242.html

ここに提出されたUQの資料からの抜粋がこれ。


「既存のXGPの条件をWiMAX R2.1 AE(要するにWiMAX2+ TD-LTE互換モード)と読み替えて使用したいと思うんでよろしくおなしゃーす」
ってだけ。
なんの進展もない。
こいつ笑わせにきてやがるな、と思わせるレベル。

そんで、その次の会合の情報がこれ。

総務省|情報通信審議会|情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等高度化委員会 BWA高度化検討作業班
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/keitai_koudoka/bwa/02kiban14_03000251.html

上記した、前回のUQ資料に対する議事があるので引用する。

若尾主任:P.6ではXGPをWiMAXRelease2.1AEと読み替えるとしているが、単純に読み替えて問題ないのか。
上村構成員:スぺクトルマスクの一部が3GPPの基準を超えてしまうところがあるので、 単純に読み替えではすまないと認識している。
要海構成員:「XGP=WiMAXRelease2.1」ではなく、WiMAXRelease2.1がXGPに包含されるのではないかということ。
若尾主任:包含されるのであれば、そのことが分かるような資料等を提示してほしい。

上村さんというのはWCPの人でAXGP側。WILLCOM時代のXGPの時から手がけている人で、技術的にも明るいはず。なので上記は技術的に適切な助言と思われる。
要海さんというのがUQの人。それに対しイコールではなく包含とか言い出した模様。前回と言ってることが変わっている。
だったらなんか出せよ!と言われて終わり。当たり前だ。その当たり前のことも成していないのだから呆れるしかない。

それに対しこの会合でUQ側が示した資料が以下である。


「WiMAX R2.1 AEの技術的条件はXGPに包含される。だからXGPの検討結果がそのまま使える」
だそうだが、その根拠は紙上で条件を比較しただけというもの。
ほぼ何もせず、同じことを主張し続けているだけな感じ。

ちょっとね。
本気なの?
上の話なんて仮説レベルの話でしかないじゃん。
そのような仮説を立てた上で、実験機を作って実際に測定して検証するなり、最悪シミュレーションだけでもするなりして、その結果を評価して「やっぱり仮説通りでした。だからXGPの検討結果をそのまま使って問題ないです。」という結論なら分かるよ。
そういうのが何もないから、何もせず言い張ってるだけにしか見えないよ。

つーかさ。
従来WiMAXとの互換性の話はどうした?
TD-LTE互換、かつ、AXGPに「包含される(←UQの弁)」ようなものが、WiMAXと互換できると思えないのだけど。
早いとこ認可させて電波割り当ててもらわないと何ともならない、っていう焦りでもあるのか、検討に時間をかけなくて済むことばっかり考えて、全体を見ると整合性のないことしてない?

というわけで。
なんかもうUQには期待できないのかなと個人的には思っています。

もし当方が盛大に勘違いしてたならものすごい勢いでごめんなさいするんで、もし識者のかたいらっしゃいましたらご指摘をお願いします。よろしくどうぞ。

2013/01/23

UQにびっくり

UQは、WiMAX2+(WiMAX Release2.1)で、TD-LTEと互換性のある通信方式を導入するそうだ。

参考:第597回:WiMAX 2+とは
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/keyword/20130123_584557.html

で、WiMAX Release2.1の導入に関しても議題に挙がった、総務省の委員会の議事と配付資料が公開された。

参照先:総務省|情報通信審議会|情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等高度化委員会(第11回)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/keitai_koudoka/02kiban14_03000235.html

上記参照先に、WiMAX Release2.1に関するUQからの資料がある。
興味深く眺めていたら、ちょっとびっくりするような記載が目に飛び込んできた。
該当のスライドを抜粋する。


書いてあることを平たく言うとこんな感じ
・WiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードはAXGPと同じ
・だから検討結果も同じになるはず
・なので改めて検討する必要ないよね?

いやいやいやいや(笑)
ちょっといい加減すぎない?

まず「WiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードはAXGPと同じ」の確証が全然ない。
確かに、WiMAX Release2.1もAXGPもTD-LTE互換モードを持った規格ということは言えるが、それ以外の部分に差異がないとどうして言えるのか。
AXGPはTD-LTEそのものだろうとの憶測もあるが、標準と関係ない部分で独自技術が実装されているとの憶測もある(当ブログでは以前後者について考察した)。いずれにしても憶測ではっきりしない。
でも、少なくとも、WiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードってTD-LTEそのものではないんじゃないの?既存WiMAXとの併存で云々という話から考えると。仮にAXGPとTD-LTEが完全イコールだとしても、この点でWiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードとはイコールになりようがない。
それとも、WiMAX Release2.1のTD-LTE互換モードと言いながら、完全にTD-LTEそのものなの?
同じと言っていい程度の差しかないというならそれを示す必要があるが、そんな様子はなく同じだと言い張っているだけのように見える。

で、「検討結果も同じになるはず」って態度。
仮に前述の点が同じだったとしても、自社は自社で検討すべきじゃないんですかね。
検討した結果同じでしたって結論ならわかるけどさ。「はず」って。

挙げ句「改めて検討しませーん」とか言われたら、自分の仕事におきかえて考えてみて「他社と同じの採用したので同じはずです!だから検討しません!!」とか言うやついたら「あ?死ね」ってなるじゃん絶対。
当方、こういう電波行政分野は専門外だから、この業界ではこれでいいんだってことなら謹んでお詫びしますけど。

この話には前段があって、以前以下のように取り上げられた経緯がある。

引用元:KDDI憎し!! ソフトバンクが総務省でブチ切れ騒動!? (サイゾー) - Yahoo!ニュース
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121222-00000301-cyzoz-soci
通常ならばあくまでも技術的な確認をする場であり、激しいやり取りなど起きようはずもない。にもかかわらず、UQ側の説明に対し、SBの担当者が強烈に噛み付いたのだ。その場では、総務省の担当者が別途UQの主張を検討する場を設けることを提案して収まったものの、いきなり難癖を付けられた形のKDDIサイドは終始困惑。

一方的に、AXGP陣営側がWiMAX陣営に、足を引っ張るために圧力をかけているとされている。
この記事を見たときは、何やってんだが全然分からなかったが、先の内容を見て理解できた。

そりゃAXGP陣営は声を荒げたくもなるわ。

総務省の委員会の結論は、結局、WiMAX Release2.1導入のために新たな検討が必要か、BWA高度化作業班を設置して検証するとのこと。
この先どうなるか分からないが、あまりの杜撰さに本気でびっくりしたのでとりあえずブログ記事にしてみた次第。

2012/10/28

AXGPのMVNOが増えたらいいなあという話

ソフトバンクの新機種発表会があった2012/10/9、奇しくも(?)同日付けで、AXGP運営会社であるWireless City PlanningのMVNO標準プランの変更がリリースされていた。

MVNO事業者様向け標準プランを掲載しました|お知らせ|Wireless City Planning 株式会社
http://www.wirelesscity.jp/info/critical/2012/10/mvno_20121010.html

上記資料によると、卸価格は
・1回線 3,800円/月(上限2GB)
または
・帯域10Mbps 1,290万円/月
とのこと。

帯域貸しというのが新しいトピックのようだ。
しかし、この10Mbps・1,290万円という価格はどんな感じなのか、ちょっと想像がつかない。
ので、ドコモのMVNOについてちょっと調べてみた。

MVNOとしての事業をご検討の事業者様へ | 企業情報 | NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/disclosure/mvno/business/index.html

これによると、ドコモは10Mbps 500万円/月くらいの模様。
比べると随分AXGPが高いように思える。
が、調べている過程で以下の情報を見つけた。

「算定式を勝手に変更」、日本通信がドコモを訴えた譲れない事情  :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1903E_Z10C12A4000000/?df=2

この記事に以下の記載がある。

「NTTドコモは、ネットワークの高度化に伴い接続料は年々下がっていると反論。日本通信向けには08年に10Mビット/秒当たり1267万円としていた接続料は、09年に940万円、10年度に746万円、11年度には484万円と大幅に低減しているとする。」

なるほど。
ドコモが帯域貸しを始めた当初の08年と同程度の価格水準ということのようだ。

ということは。
ドコモが開始した時と同じような感じで、速度・容量上限を絞って低価格化したMVNOの出現を期待しても良さそうだ。
というか近々なにかそういうのが始まる伏線では?とも取れる。
AXGPにはもっと価格面で攻めて欲しいなあとは思うが。

ああ、それがウィルコムならいいなあ。
AXGP整備の良い副作用で、PHS設備の更改も進み、PHS(4x W-OAM Type G)で200から300kbpsくらいがコンスタントに出る環境が整いつつある。
そこにAXGPを追加し、月額3,880円程度での提供があれば、個人的に大変魅力的なプランになり得る。
前述の卸価格を見ると、容量上限2GB/月、または、速度上限ありであれば充分提供可能なように思える。
上限速度がどのくらいが妥当か分からないが、現状の新つなぎ放題3,880円の、PHS 8x の理論値上限と整合性をとって、800kbpsということでどうだろう。端末に8xを乗せるよりAXGPを乗せる方が今となっては現実的だろうし。
いや、速ければ速いほどいいのはいいけど、最低限妥協可能な範囲ということで。

そして端末について妄想すると、
PHS+AXGP版PORTUS、3,880円/月、最大800kbps、できたら本体にもブラウザつけて!
とか、
PHS+AXGP版DIGNO DUAL、3,880円/月、最大800kbps、当然テザリング可で!
とか。
自分で妄想してて
うあああああああいいいいいいいいいいいなああああ欲しいいいいいいいい!!!
ってなるよ。
早くそういうの出して、俺のWILLCOM 03を隠居生活に入らせてください。
よろしくお願いします。

2012/10/27

AXGP、TD-LTEは誤解されている気がする

ずいぶん久しぶりのエントリになってしまった。
記事を書いてアップする余裕がなかったが、ずっとAXGPの動向を追ってきた。その過程でいろいろな言説を見聞きし、誤解だよなあと感じることがままあるので、改めて説明を加えてみたい。

2012/10/9、ソフトバンクの新商品発表会があり、AXGP対応スマートフォンが発表された。が、ソフトバンクのスマートフォンは買うつもりもないので機種の話題はさらっとスルー。
発表会のオンデマンド配信動画で注目発言があった。

新商品発表会「2012 Winter - 2013 Spring」 | ソフトバンクモバイル株式会社
http://webcast.softbankmobile.co.jp/ja/conference/20121009/index.html

この中で孫社長がAXGPについて言及している。(動画の14:15~あたりから)
「TD-LTE完全互換、我々のほうが上位レイヤの技術基準を持っておりますが~~~」

WILLCOMが手がけていたXGPをTD-LTEにすり替えた詐欺的手法だという風評が大変多いが、それが誤解だということを孫社長の発言で裏付けることができる。上記の通り、AXGPはTD-LTEと完全な互換性を確保した上位技術であり、TD-LTE+αであり、αの部分にXGPから続く思想や技術を受け継いでいるのである。

と言っても、孫社長の言うことなんか信用できるか!と思う人も(自分も含め(笑))大勢いることと思う。

しかし以下の情報と照らし合わせてみると、単なる社長の大風呂敷発言ではないことが分かる。
過去エントリでも紹介したが、WCP近CTOのインタビュー記事である。

近義起CTOに聞くAXGP戦略「都市部での大容量モバイル実現がAXGPの責務」 | ビジネスネットワーク.jp
http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/2156/Default.aspx

近CTOはWILLCOMのXGP開発時代から開発の陣頭指揮をとっていた方で、もはや彼自身がXGPと考えてもさして荒唐無稽ではない存在の人物だが、その近CTOがインタビューでこう語っているのだ。
「XGPで設計したデザインコンセプトやアルゴリズムなどを保ちながら、グローバルなエコシステムに合わせていこうということで、TD-LTEとの互換を強めるように規格を改造していった。これがAXGPなのです。」
(他にも注目発言があったが元記事が会員限定になっちゃってるので、過去エントリ:http://icktty.blogspot.jp/2012/05/wcpcto-axgp.html をご覧ください)

XGP人間であるところの近CTOが言ってるのだから、WILLCOM時代からXGPに期待してきた身としては、この先も信じて期待し続けるしかないでしょうと。何を疑いを差し挟む余地があるのですかと個人的には思っている。

さて、そのTD-LTEにも誤解されている点があるなあと感じている。
TD-LTEの紹介には必ずと言っていいほど「中国の規格」というように書いてあり、いわゆるLTEとは違うもの、下手したらまがい物なのではないかという印象を与えている。
だが、LTEとTD-LTEは、3GPP Release 8ないしRelease 9で定義されているLTE規格の中で、FDDモードとして定義されているのがいわゆるLTE、TDDモードとして定義されているのがTD-LTEというだけの、同じ規格のモードが違うだけのものである。

誤解を招きやすい経緯があることはある。
3G通信規格では、中国は国策としてTD-SCDMAという規格を独自に開発した。
この規格は、世界でも、中国国内においてもいまひとつ芳しくないが、これを4G化したのがTD-LTEととらえてしまえば、そう誤解してしまうのも仕方がない。

が、TD-LTEは、はじめから国際的な協調のもと、3GPPでFDDもTDDもとりまとめて規格化された、というのが実際の経緯である。
上記の通りの国策開発の結果として、中国にTDD技術の蓄積やノウハウがあって、TD-LTEの成立に対する中国の寄与が大きかったということは当然あるだろうが、中国の規格というのは言い過ぎでしかない。
それは、世界中のWiMAX事業者が、WiMAXには先がないということでTD-LTEを移行先に選んでいることからも言える。例えば、先ごろソフトバンクによる買収が報じられた米スプリント・ネクステル社の傘下、米クリアワイヤ社もそうである。最近では、auというかKDDI資本のUQですら、TD-LTEへの移行を示唆するほどの状況である。本当に中国独自規格で、世界標準規格のLTEとは違うものだったなら、まずそのような流れになるわけはない。
LTEとTD-LTEは、基地局装置も通信チップも両対応であることが主流となっていることからも、TD-LTEは名実ともに世界標準規格であると考えて差し支えない。

そう考えると、XGPがTD-LTEを取り込んでAXGPとなったことについても、むしろ喜ばしいことと捉えることが可能である。
いやそうじゃねえよ、認めねえよと考えている人は、さらに以下のような点を誤解していないだろうか。

XGPとの顕著な差異として、通信速度の上下比率がある。
XGPは上下対称、上下20Mbpsまで実現ずみで、将来的には上下100Mbpsとされてきた。
AXGP上り細すぎダメダメじゃねえか。
それはその通りなのだが現実問題としてどうだろうか。
現状、高速な上りが活きるようなアプリケーションやシステムはさほど多くない。言い替えると上り速度のニーズはさほど高くない。加えて、デバイスの能力的に、ワイヤレス通信の主役であるスマートフォンやモバイルWiFiルータに飛び抜けて高速な上り速度を実装するのは困難だ。
昔からだが、ウィルコムは時代を先取りしすぎた感がある。
とは言え、TD-LTEは上下比率を柔軟に変更できる規格であり、原理的には動的に上下比率を変えながら通信することもできるものである。さすがにそこまでは干渉やらなんやらで技術的なブレイクスルーがないと無理だろうが、モバイルデバイスで100Mbps級の上り速度を実現するのとどっちもどっちのような気もする。それはさておき周波数割り当てなどのタイミングで全体的に見直すことは現実的に可能だろう。要するに、ニーズが高まりデバイス能力が追いついたらそうすることができる余地があるのだ。

また、PHS・XGPの象徴とも言える自律分散機能がなくなっているのでは?という点。
これについて、現状のAXGPで実現できているのかいないのかといった情報がない。
しかし、以下を見て欲しい。

2012 日中TDDフォーラム
http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/topics/2012_TDD_Forum/2012_TDD_Forum.html
(近氏のプレゼン資料)http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/topics/2012_TDD_Forum/doc/01_WCP.pdf

上記資料の85ページに「Autonomous」という語句が出てくる。「自律」。
自律分散について、AXGPの、現時点ではなく今後でも、何かしらの考えがあることの表明だろう。
ミスターXGP近氏が言ってるのだから(しつこい)。

というわけで、AXGP、TD-LTEの前途は明るい、というのが個人的な展望である。
ちょっとだけ正直に吐露すると、ウィルコムが事実上倒産しソフトバンク資本下に入ったとき、少なからず失望を覚えた。
しかし、だからといって、時計の針を戻すことは出来ないのだから、現状を嘆き続けるより、前向きに捉えて進んでいきたいという思いがある。
そういう思いでAXGPの動向を追い、いいところを見つけて、率直に応援したい気持ちになっている。
だから、私と同じ昔ながらのウィルコムファンの人には特に、一緒にAXGPを応援しましょうよ!と言いたい。いろいろなわだかまりはこの際捨てて前向いて行きましょうよ!ね!

2012/09/09

XGPフォーラムのHPがリニューアル

一時期接続すらできなくなって存亡が危ぶまれた(笑)XGPフォーラムのHPが、9/1付けでリニューアルされていた。

XGPフォーラム: - Standardizes specifications and Promote services of XGP -
http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/index.html

ほんで、AXGPの概要説明が載ってるんだけど、個人的にはもっと詳細な技術解説があったほうが嬉しいんだけど、それは置いといてとりあえず見てみると、

「PHSの持つセル設計フリーの仕組みなどの長所(PHS Spirits)を取り入れつつ、TD-LTEとも互換性のあるシステム」
ということのよう。

\PHSスピリット!/

XGP (eXtended Global Platform) が目指すもの・・・
http://www.xgpforum.com/new_XGP/ja/001/xgp.html

んでー、ちょっと以前から思ってたことがあるんでついでにぶっこんじゃうと、XGPをソフトバンクに略奪されてTD-LTEに差し替えられちゃってるよー、おいおい詐欺だよー、みたいな風評がとても多いんだけど、それ、本当っすかね??

上記記事中で、XGP2(=AXGP)規格が承認されたのが2010/10月とのこと。
旧ウィルコムのXGP事業をソフトバンク等が引き継ぐのが決まったのが、このリリースにあるように2010/3月なんだよね。

WILLCOM|ウィルコムの再生支援に関する基本合意書の締結について
http://www.willcom-inc.com/ja/corporate/press/2010/03/12/index_01.html

風評の通りだとしたら、2010/3月に急に「おい、XGPとか言ってやってきたけど全部TD-LTEに差し替えるぞ」って言われて、およそ半年でそれをうまいことやり遂げちゃったってことになるけど可能ですか?ってあくまで個人的な感覚だけどそうできたらそれはそれで凄いけどあんまりできる気がしないのね。
いやなんとなくだけどね。
いやそんくらいのスパンで全然余裕でできるよ!って専門家の方いたら是非ご指摘いただきたいのだけども。
なんとなく、感覚として、できそうな気がしない。

もともとXGPは、当時WiMAXブームに沸いていた業界内にあって、「いや、WiMAXじゃダメだ!」ってウィルコムが独自に研究して作っちゃった規格なのね。
ウィルコムの読みは当たっていたというか、先見の明は一応あったのねってことが、WiMAXをめぐる世界の通信業界の現状が物語っていて、WiMAXはいまやもうすっかり斜陽。世界のWiMAX事業者は概ねTD-LTEへの転換を視野に動き始めた(日本のみ例外)。
変態的技術力とまで言われたウィルコム陣営が、早い段階でそのことに気づかなかったわけないと思うの。
「WiMAXだめそうじゃね?」
「次はTD-LTEっぽいよ?」
「じゃあ規格変えちゃう?」
みたいなことがあったとしても驚かないよね。
規格変更はウィルコム主導で、ソフトバンクの思惑がうまく乗っかったのではなかろうか、と。
前々から思ってくすぶっていたのですよ。ええ。

だいたいね、ウィルコムでXGPやってた人たちがWCPでAXGPやってるんでしょ?
ソフトバンク資本が入ったからって、急にダメダメ言い出すのおかしくない?
開発してる人たちにすげー失礼じゃない?

そんな思いもあって、ウィルコム時代のXGPのときから変わらず、AXGPに期待し応援していきたいと思って止まない俺ですので、AXGP応援してるからって禿信者だー!!とか言って敬遠しないで欲しいの。ほんとお願いします。ほんとだよ。

AXGPの実力やいかに?


各社次世代高速データ通信の速度について、調査結果が公開されたのでいろいろ考察してみる。

トピックス2012年8月28日 | ICT総研 市場調査・マーケティングカンパニー
http://www.ictr.co.jp/topics_20120828.html

結果を引用すると以下の通り。

docomo Xi
→下り4.43Mbps/上り2.85Mbps

UQ WiMAX
→下り5.51Mbps/上り4.12Mbps

SoftBank 4G
→下り15.28Mbps/上り4.62Mbps

EMOBILE LTE
→下り9.90Mbps/上り7.01Mbps

単純に結果だけ見ると下りはSoftBank 4Gが、上りはEMOBILE LTEが圧勝しているように見える。
でも、元のスペックが違うから、単純比較しても意味なくね?とか思った。

先の資料によると、今回測定したそれぞれの最大値は以下の通りとのこと。

docomo Xi
→下り37.5Mbps/上り12.5Mbps

UQ WiMAX
→下り40.0Mbps/上り15.4Mbps

SoftBank 4G
→下り76.0Mbps/上り10.0Mbps

EMOBILE LTE
→下り75.0Mbps/上り25.0Mbps

これらの値から、測定結果が最大値のどのくらいの割合出てるかを計算すると次のようになる。

docomo Xi
→下り11.8%/上り22.8%

UQ WiMAX
→下り13.8%/上り26.8%

SoftBank 4G
→下り20.1%/上り46.2%

EMOBILE LTE
→下り13.2%/上り28.0%

こうして見ると、なんだかSoftBank 4Gが下りも上りも断トツ感。
現時点で、次世代通信規格の中で実力ナンバーワンヌと言っても過言ではないと言えなくもなさげな雰囲気である。

いやいや、実力っちゅーか、単に契約者数が少なくて回線が混んでないから速いんだろう、とよく言われているが、その面ではどうか。
SoftBank 4GはWCPのAXGPのMVNOで、
WCPによると、AXGPの2012/8月時点の契約者数が261,400だそうな。

UQ WiMAXが同じくらいの契約者数だったのは、2010/7月ごろのことだ。
そのころの速度に言及している記事を探してみた。

ASCII.jp:一皮むけたWiMAXを使って通信コストを抑える技|柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」
http://ascii.jp/elem/000/000/536/536672/

この記事によれば、そのころのUQ WiMAXの実効速度は5~9Mbpsだそうだ。
昔(20数万契約の時)は9Mbps出てて、現在(300何十万契約)は5Mbpsくらい。
そう考えると、AXGPも、300万契約いったら15Mbpsが8Mbpsくらいまで落ちるかもしれない。
だとしても、AXGPの、実効速度面での優位性はなかなか覆らなそうだ。

AXGPはこの先、
規格上の最大スペック下り110Mbpsのデバイスをやっと出したり、
2014年ごろには10MHzの帯域が追加で使用できるようになったりなど、
まだまだ伸びしろがあるのが面白いところ。
今後もAXGPの動向から目がはなせません。

2012/06/17

AXGPの話題いろいろ

ちょっとうかうかしてるうちに、AXGPの話題が色々出てたよ。
ざっくりまとめてお届け。

XGP | 2012 Japan-China TDD Forum
http://www.xgpforum.com/2012TDDForumov.html

XGPフォーラムとGTIやTDIAっていうTD-LTE推進団体が4月に東京で開催したフォーラムの模様が公開された。
講演の動画とプレゼンテーション資料がてんこてんこ盛り。
物量が多すぎるんで、全部をじっくりは見ていないが、ざざっと見たところではAXGPについての話題はだいたいこれまでこのブログで見てきた以上の目新しい話題はなさそう。

WCP近さんの資料もまあそんな感じかなと思ったけど、ちょっとだけ気になる内容として、

・2012年中にAXGPのスマートフォンが出る?と思わせる記載あり

・クラウド基地局のキモであるダークファイバ接続による集中制御に関して、「でも日本じゃどこでもいい感じにダークファイバがあるわけじゃない → でも自律分散でダークファイバなくてもいける」的な記載あり

といったことが書かれていた。
資料からは具体的なことは読み取れなかったけど、今後の動向につながる話っぽいしどうなっていくのかこれからも要注目ですな!
ぶふ!

次。

Huawei Japan - プレス・リリース
http://www.huawei.com/jp/about-huawei/newsroom/press-release/hw-141771-axgp-lte-wcp-------.htm

「ファーウェイ、業界最速モバイル・ブロードバンド・ネットワークでイノベーション賞をソフトバンクグループ会社・WCPと共同受賞」だそうだ。
賞についてはなんのことかよー分からんけど、AXGPが世界的にも認められてるということで、興味を持って動向を追ってる身としてなんとも喜ばしい気分になる話だ。

記事中に、システムとしては「40MHz幅対応」「下り400Mbps超」の能力があるとの記載あり。
AXGP伸びしろすごい。
WiMAX2に勝るとも劣らないシロモノをもう実現できてるんだなー。
どんどんどんどん。

次。

MVNO事業者様向け説明会開催のご案内|お知らせ|Wireless City Planning 株式会社
http://www.wirelesscity.jp/info/critical/2012/06/mvno_3.html

AXGPのMVNO向け説明会があるらしいよ。
現状、AXGPの提供はSoftBank 4Gだけなもんで、他社に提供する気ないんじゃないか、結局ソフトバンクに都合よく利用されてるだけなんじゃないかなどという心ない憶測がネット上でささやかれてるが、少なくともMVNOやる気満々という姿勢は示された格好だ。

現時点のエリアじゃMVNOとしても話に乗りにくい感じだが、計画としては「2012年度中に全国政令指定都市を100%カバー」とのことなので、あと半年ちょっと経てば状況はずいぶん変わってくるだろう。
個人的には、WILLCOMがMVNOになって、PHS+AXGPの端末を是非ともお願いしたいところだが…
WX04Kの出来を見る限り絶望的だろうか。
WX04Kの値下げはまだですか?

まあそれはそうと、これからのAXGPにも乞うご期待、でございますな。

2012/05/28

WCP近CTO AXGPインタビュー記事の見どころ

近義起CTOに聞くAXGP戦略「都市部での大容量モバイル実現がAXGPの責務」 | ビジネスネットワーク.jp
http://businessnetwork.jp/Detail/tabid/65/artid/2156/Default.aspx

っていう記事が出てきた。
その中でも、ここが見どころだと個人的に勝手に設定しちゃって思いを述べちゃったりしてみる。

——端末が共通なら、AXGPはTD-LTEとは何が異なるのでしょうか。
近  大きな違いは、AXGPがPHSと同様の高密度置局が可能であることです。これにより大容量のネットワークを実現できます。
マイクロセル化はネットワーク容量拡大の有効な手段ですが、基地局を密に打つと干渉問題が起きてしまいます。AXGPにはこれを回避する特殊なアルゴリズムや基地局の打ち方のノウハウなどが盛り込まれているのです。
——具体的にはどんな技術が使われているのですか。
近  技術要素は、最近話題に上るようになったヘテロジニアスネットワークなどで使われているものと大きな違いはありません。
最も異なる点はノウハウの蓄積です。我々がPHSを20年間展開しており、どうすれば容量拡大が可能になるのか、問題を起こさないようにするには何が必要となるか、などが分かっているということです。

ちょっと掘り下げてみよう。
「ヘテロジニアスネットワーク」が何かというと、だいたい以下2通りの意味で使われる言葉のようだ。
(1) 3G, 4G, WiFiなど、異なるネットワークを統合しシームレスに扱う技術
(2) LTE-Advancedで策定されている(されようとしている、か?)、サイズの異なるセルが混在していてもそれぞれのセルを効率的に運用する仕組み
参考:第523回:ヘテロジニアスネットワーク とは - ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/keyword/20110712_459938.html

今回のインタビュー記事では、(2)の意味で使用しているものと思われる。

さらに、(2)の意味の「ヘテロジニアスネットワーク」を見ていくと、その技術要素として「ICIC」が出てくる(ICIC=Inter-Cell Interference Coordination:セル間干渉制御)。
ICICは、LTEの時点ですでに規格としては入っているが、オプションなのであまり実装はされてないっぽくて、LTE-Advancedではこれに本格的に取り組みましょう、というもののようだ。
LTE-AdvancedではeICIC(enhanced ICIC)になってて、違いは以下の通りとのことだ。
参考:WirelessMoves: What's the Difference Between LTE ICIC and LTE-Advanced eICIC?
http://mobilesociety.typepad.com/mobile_life/2012/03/whats-the-difference-between-lte-icic-and-lte-advanced-eicic.html

ICICと言えば、前にこのブログで触れた通り(http://icktty.blogspot.jp/2011/11/axgptd-ltetd-lte.html)、ZTEのAXGP基地局に実装されていることが分かっている。
また、前回のエントリ(http://icktty.blogspot.jp/2012/05/huaweiaxgp.html)で書いた、HuaweiのAXGP基地局に実装されているという「SFN anti-interference solution」も、同様のことを指しているものと思われる。

これらのことから、AXGPのセル間干渉制御技術については、下記いずれかが成り立つ。
・AXGPでは、LTEでオプションとなっているICICを導入している
・AXGPでは、LTE-Advancedで規定されるeICICを先取りしている

しかしもし前者であればそれはTD-LTEの標準の範囲であり、TD-LTEに比したAXGPの差異とは言えない。
つまり後者だと見るのが自然だ。

さらにその技術の源泉は、近CTOの言葉にあるように「20年にわたるPHSの技術」にあるのである。

ごちゃごちゃしてきたのでそろそろまとめよう。

・AXGPはTD-LTEそのものではない
・AXGPは、LTE-Advanced世代のセル間干渉制御技術を先取りしている
・つまりAXGPはTD-LTEの上位互換と言える規格である
・よって、LTE-Advanced世代になれば、TD-LTE側が追いついてAXGP=TD-LTEになるものと思われる
・さらに、その技術は、PHSから受け継ぐ、長年にわたりWILLCOMが培ってきた技術である

しかしAXGPは不遇だなあと思う。
世間的には「ソフトバンクがXGPを強奪してTD-LTEにすり替えた」との風評が大変強い。
そのせいで、長年のWILLCOMファンの人もAXGPを見限ったりしている。
でも、上でまとめた通り、見限るようなものではないし、見限ることなどない。
と、私は思う。
つってもぜんぶ俺の希望的観測だけどね!えへへ

さて、明日5/29はいよいよ新機種発表会だ。
AXGP関連の発表があるかは分からないが、とにかく要チェックだ。

2012/05/19

HuaweiのサイトにAXGPの情報を発見

最近あまりにもAXGPの話題が少ない。
XGPフォーラムの英語サイト(http://www.xgpforum.com/index.php)によると、2012/4/25-26に東京でなにやら催し物があったようなのだが、「その詳細は近々このサイトに載っけるよーん」ていう記述しかない状態になっている。
はよせい。
いらいらうずうず。

ということでAXGPの情報を求めてさまよっていたら、Huaweiのサイトで以下の情報を見つけた。

Huawei - Success Story
http://www.huawei.com/ilink/en/success-story/HW_131446

fully LTE TDD-compatible network
完全にTD-LTE互換のネットワーク

だって。そうなのかー。

え、じゃあAXGPのAXGPたる所以はいったいどこにあるのよ。
ということで読み進めてみる。内容はだいたい既出のいわゆるクラウド基地局に関する話のようだけど、ちょっと気になる記述があった。
以下、記事の引用とテキトーな意訳。

Huawei implemented the SFN anti-interference solution proposed by WCP, which flexibly combines adjacent and interfering cells, and effectively mitigates cell interference in dense areas.

HuaweiはWCPが提案したSFNアンチ干渉ソリューションを採用したよ、隣同士で干渉しちゃってるセルたちをフレキシブルにコンビにして、密度高いとこのセル間干渉をイイ感じに減らしちゃうのね。
(注:SNF=単一周波数ネットワークのことと思われ)

User-level beamforming is also employed, allowing the antenna to pool its power towards a single user at a particular time, after having identified a user with rigorous data requirements (evidenced by a very strong signal).  The throughput for said user is then increased, while signal interference is reduced.

ユーザーレベルのビームフォーミングも採用したの、アンテナを集中するようにするのね1ユーザに特定の時間、すーごくデータくれー(信号強っ!)ってユーザに。そしたら干渉が減るしそのユーザのスループットがあがるんだあー。

んおー。
なるほどなるほど。

前者の干渉制御技術に関する記述、今まではっきりしてなかったけど、はっきり「WCPの技術」と書いてある。メーカーの技術ではなく。
ということは。
WILLCOM時代からの技術が確実に継承されている。
ということですよね?!

で、後者。
後者の内容は、もうこれはいかにも、PHSで言うところの「アダプティブアレイアンテナ」技術にほかならないじゃないですかー!
あと、信号の強さでうんぬんかんぬんって部分は、PHSの自律分散制御を連想させる。

つまりこれは!
AXGPなんて、XGPの2.5GHz帯をWILLCOMから奪い取り、規格をむりやりTD-LTE互換に書き換えた、SoftBankの悪辣な企みによりねじ曲げられた名ばかりニセニセ規格じゃん(笑)
という風潮を蹴散らし
PHS→XGP→AXGPとその技術が伝承されていることを示す情報なわけで、これはもう、WILLCOMファンとしては期待せずにはいられない、当然期待して然るべきものだと思うのだが極端過ぎだろうか。

しかもその上でTD-LTEと完全互換。
以前ここに書いたように、SoftBank松本氏によると「AXGPとしての部分は標準とは関係ない部分」とのことだったので、TD-LTEの端末だったらTD-LTEとしてそれなりにつながるし、AXGPの端末はAXGP独自のいろいろな機能でより良くつながる、ということが実現できているものと考えて差し支えないだろう。
ワールドワイドなTD-LTE端末の調達という面でも問題はないわけだ。
うまくできてるな。これが当たってたらだけど。

さて、きたる2012/5/29(火)、いよいよWILLCOMの新製品発表会がおこなわれる(SoftBankと合同だそうだ)。
AXGP関係でどんなものが発表されるか大いに注目したいと思っている。

それはそうと、かねてより噂のAndroidスマートフォン「WX04K」もその時発表されるだろう。
WX04KにはAXGPはのってないだろうが、愛機WILLCOM 03がいつまでもつか分からないくらいになってきたので、機種変先としてかなり期待している。料金とかサイズとかとにかくお願いします。

2012/03/01

AXGPの話題あれこれ

さて。
SoftBank 4Gがサービスインしたことを受けてかどうか関連性は定かではないが、ここにきてババっとAXGPの話題が出て来た。

まず、Wireless City Planningのサイトに、「二・五GHz帯の周波数を使用する特定基地局の開設計画の認定に係る四半期報告書」の2/24版が公開された。
http://www.wirelesscity.jp/company/index.html
とにかく計画を前倒しで進めてることを強調しているように見えた。
やる気まんまんだな。よしよし。
それと、相変わらず「自律分散」の文言が入っている。
本当なのー?
説明会なんかでは、クラウド基地局どや!って感じで、自律分散のじの字もなかったじゃんね。
あればあったほうがいいけど。
消し忘れかな。
あと、規格を改訂したことが書いてある。
どんな改訂かね。

と思ってたら、ARIBのサイトで改定後の「STD-T95 OFDMA/TDMA TDD Broadband Wireless Access System (Next Generation PHS)」規格が公開された。
http://www.arib.or.jp/tyosakenkyu/kikaku_tushin/tsushin_kikaku_number.html
改訂は2/14付け。
今更ねくすとじぇねれーしょんぴーえいちえすも無いもんだと思うが、そういう名称の規格なので仕方がない。
といわけでさっそく。
ふむふむ。
なるほど。
ここが変わったのか!
…と余裕で読みこなしてみたいのは山々なのだが、なにぶん英文かつ膨大、もとより門外漢の俺様にはいくらなんでもハードルが高い。
ざっと見てみるが目の下のクマがみるみる濃くなっていく様をありありと体感した。
なのでなんとなく心に残ったことだけ。

・帯域幅に30MHzが追加された
割り当てされてるけど今は使えない10MHz分が使えるようになったら、30MHzフルに使うつもりなのだろう。でも、日本の法令上認可されてないよ!とのただし書き付き。使えるまであと何年かあるからそれはその時ということなんだろう。
単純計算で1.5倍、ということは最大165Mbps?うひょー

・自律分散しそうな感じの記述がある
改訂前の規格を見たときも思ったけど、なんとなく基地局が常にキャリアセンスして空きチャンネルを端末に割り当てるよ、っていうように思えるような英単語の羅列が見受けられる。うーん、上の話と合わせるとやっぱ自律分散あんじゃね?って思ってしまうが勘違いというか誤読しているのかもしれない。

・XGP Global Modeなるものが追加された
内容ははっきり言って理解仕切れなかったが、3GPPのLTE仕様をリンクしてあっち参照って記述ばっかりなので、今のAXGPは旧XGPとTD-LTEとの互換性を確保する内容だったけどGlobal ModeはもはやTD-LTEそのものなのかな?って気がする。
通常XGPとGlobal Modeは同じエリア・ネットワークで使えるみたいな感じのことも書いてある。
純粋なTD-LTE端末でもAXGPエリアで使えるようになるのだろう多分。

・台湾向けの仕様が記載されている
台湾ではPHSの1.9GHz上でXGPにマイグレーションしちゃうぞ的なことが書いてある。四半期報告書にも台湾オペレータ(FITEL)から要望が云々とあったし、台湾でXGPが導入される可能性が高いものと思われる。

こんなとこ。
んで、今日、総務省が出した報道資料「携帯電話等高度化委員会報告(案)に対する意見の募集」( http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban14_02000077.html)で、規格改訂のことがちょちょっと触れられてる。目新しいことは書いてなかったけど。

しかし、SoftBank 4G。
ネットで見かける速度報告では、だいたい20Mbps程度はコンスタントに出ていて、ping値も数十msとなかなか良好な模様。
しかーし!!
高い。
高いよ。
売れますか?
今日イー・モバイルが価格で勝負を挑んできたし(¥3,880)、このままじゃいかんでしょう。
対抗値引きキャンペーンとかやっちゃえよ!
ほんで、いずれWILLCOMからPHS+AXGP端末が出たときは、新つなほ価格¥3,880でAXGPも使い放題でお願いします!ねえ社長!!

「やりまそん」

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