2013/02/17

UQにはもう期待してはいけないのかもしれない

さて。
WiMAX2+について、総務省の委員会でUQが「特性はAXGPと同じでーす。だから検討しなくても大丈夫でーす」などと言ってるけど大丈夫かね?ということを前回書いた。
http://icktty.blogspot.jp/2013/01/uq.html

その続報的な情報が出てきたので、その流れを追っかけてみよう。
前回ここで取り上げた時点の、次の回の会合についての情報がこれ。

総務省|情報通信審議会|情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等高度化委員会 BWA高度化検討作業班(第12回)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/keitai_koudoka/bwa/02kiban14_03000242.html

ここに提出されたUQの資料からの抜粋がこれ。


「既存のXGPの条件をWiMAX R2.1 AE(要するにWiMAX2+ TD-LTE互換モード)と読み替えて使用したいと思うんでよろしくおなしゃーす」
ってだけ。
なんの進展もない。
こいつ笑わせにきてやがるな、と思わせるレベル。

そんで、その次の会合の情報がこれ。

総務省|情報通信審議会|情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等高度化委員会 BWA高度化検討作業班
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/keitai_koudoka/bwa/02kiban14_03000251.html

上記した、前回のUQ資料に対する議事があるので引用する。

若尾主任:P.6ではXGPをWiMAXRelease2.1AEと読み替えるとしているが、単純に読み替えて問題ないのか。
上村構成員:スぺクトルマスクの一部が3GPPの基準を超えてしまうところがあるので、 単純に読み替えではすまないと認識している。
要海構成員:「XGP=WiMAXRelease2.1」ではなく、WiMAXRelease2.1がXGPに包含されるのではないかということ。
若尾主任:包含されるのであれば、そのことが分かるような資料等を提示してほしい。

上村さんというのはWCPの人でAXGP側。WILLCOM時代のXGPの時から手がけている人で、技術的にも明るいはず。なので上記は技術的に適切な助言と思われる。
要海さんというのがUQの人。それに対しイコールではなく包含とか言い出した模様。前回と言ってることが変わっている。
だったらなんか出せよ!と言われて終わり。当たり前だ。その当たり前のことも成していないのだから呆れるしかない。

それに対しこの会合でUQ側が示した資料が以下である。


「WiMAX R2.1 AEの技術的条件はXGPに包含される。だからXGPの検討結果がそのまま使える」
だそうだが、その根拠は紙上で条件を比較しただけというもの。
ほぼ何もせず、同じことを主張し続けているだけな感じ。

ちょっとね。
本気なの?
上の話なんて仮説レベルの話でしかないじゃん。
そのような仮説を立てた上で、実験機を作って実際に測定して検証するなり、最悪シミュレーションだけでもするなりして、その結果を評価して「やっぱり仮説通りでした。だからXGPの検討結果をそのまま使って問題ないです。」という結論なら分かるよ。
そういうのが何もないから、何もせず言い張ってるだけにしか見えないよ。

つーかさ。
従来WiMAXとの互換性の話はどうした?
TD-LTE互換、かつ、AXGPに「包含される(←UQの弁)」ようなものが、WiMAXと互換できると思えないのだけど。
早いとこ認可させて電波割り当ててもらわないと何ともならない、っていう焦りでもあるのか、検討に時間をかけなくて済むことばっかり考えて、全体を見ると整合性のないことしてない?

というわけで。
なんかもうUQには期待できないのかなと個人的には思っています。

もし当方が盛大に勘違いしてたならものすごい勢いでごめんなさいするんで、もし識者のかたいらっしゃいましたらご指摘をお願いします。よろしくどうぞ。

2 件のコメント:

  1. はじめまして。
    wimax2+の事を調べていたら見つけました。
    認識が違っていたら申し訳ないんですがXGPはwilcom復権の為に国がwilcomに割り当てた電波帯だったはずです。
    しかしリリースが間に合わない内に会社更生法(倒産)を用いた時にその電波帯が欲しかったSBが買収した時点でSB独占になったと記憶しています。

    そこでUQ側がその電波帯を欲しいって事でしょうか?
    そもそもはTD-LTEの互換なのでXGPとは関係ない様に思えますけど、獲得を目指している周波数帯がXGPと同様なだけではないでしょうか?

    まだまだ未確定な部分が多いですが、現在のWIMAXよりTD-LTEの互換により繋がり安くなる並びにスマホ等の互換がしやすくとメリットが多いと思いますし利用制限はおそらく掛らないでしょう(社長が今後も制限掛けないと明言している為)
    なのでWIMAX=XGPと言うのは早計かと思います。
    貴殿は周波数が同じなのでその様な考えだと思います。
    だとしたらdocomoとauの3G回線が同じとなってしまいます。
    両社とも800Mzの周波数を用いてますが、docomoはWCDMA方式とauのCDMA2000方式が同一となってしまう解釈ですから。
    結論から言うと電波割り当てされないと始まらないです。
    そこからサービス詳細を見ないと何も言えない事かと思います。

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  2. 横槍失礼します。
    柏原様が書いておられる通り800MHz帯においてW-CDMAとCDMA2000が混在しているように、
    現在2.5GHz帯においてWCPのXGP(2.545-2.575GHz)とUQのWiMAX(2.595-2.625GHz)が混在しています。
    そして同じ2.5GHz帯の2.630-2.655GHzを使用していたモバHO!が撤退し、総務省が割当希望者を募ったところ
    ドコモ、WCP、UQの3社が割り当てを求め、総務省がヒアリングを行いつつ誰に割り当てるかを検討している、
    というのが現状です。

    WCPが求めているのは今持っているXGP方式の免許のまま帯域だけ増やしてほしい、という要求であるのに対して、UQはWiMAX Release2.1という新しい方式での免許を要求しています。新しい方式で免許を申請するときには、
    狭い範囲での実験を繰り返して結果を提出するというのが定石です。
    実際ウィルコムは経済的に厳しい中でも数年の歳月をかけてXGPの研究と実験を重ねて免許を取得し、ソフトバンク傘下になったとはいえようやく一般向けサービスを始めるところまでたどり着き、それからもBS干渉問題などいろいろな障害を乗り越えてきたという過去があります。
    それを、数枚の紙切れをもってきただけで「XGPがいいんだからWiMAX2+もいいだろ」と言われれば、当然WCP側としては頭に来ることと思います。

    余談ながら互換性についてですが・・・
    ソフトバンク4G端末のうちSIMロック解除に応じているのは一番最初に出た201HWだけですし、今後iPhoneがTD-LTEに対応したとしてもSIMロックはそのままだと思います。
    また、WiMAX2+はTD-LTE規格のうちUSIMカードに関する情報は参照していないようですので、WiMAX2+に移行した後もSIMカードはないはずです。しかもWiMAX2+には音声コーデックも特にありませんので、UQからスマホがでることはないと思います(音声通話を殺したタブレットは今でもありますが・・・)
    というわけで、2.5GHzのキャリアがTD-LTEで互換性を持っても、ユーザーにはメリットはほとんどないかと。

    長文失礼しました。

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